台風などによる風災で屋根被害が発生した場合、屋根自体や屋根の部材の破損などの部分的な修理であれば、たとえ足場が必要になっても50万円以下に費用を抑えられるケースがほとんどです。風災による被害を火災保険で補う際に、150万円ほどの費用が必要になるのは、屋根全体に損傷を負った、もしくは屋根が吹き飛ばされるなどの大きな被害を被ったケースが考えられ、ほとんどは「重ね葺き（カバー工法）」「葺き替え」のいずれかが必要になった場合に限られます。
重ね葺きは、既存の屋根の上に、新たに屋根材を重ねるもので、瓦屋根には適用できませんが、屋根の解体の必要もなく、廃材処理も省けるため、修理費用や工期を短くできるメリットがあります。ただし、既存の屋根が残ることから、屋根が重くなり耐震性には悪影響が出る恐れもあります。
葺き替えは、既存の屋根を完全に撤去して、新たな屋根材に交換する工事です。当然費用は重ね葺きよりも高額になりますが、防水シートも新しく取り換えますので、軽い屋根材を選ぶことで、防水性も耐震性も高めることができます。